母子家庭(シングルマザー)必見!非課税世帯とは?利用できるお得な制度も紹介

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母子家庭(シングルマザー)必見!非課税世帯とは?利用できるお得な制度も紹介

母子家庭(シングルマザー)を支援するための制度として、税金や保険料、教育費などの減額や免除があります。生活していくために収入を増やすことも大切ですが、母子家庭向けの制度を上手く活用することで、生活にかかるさまざまな費用を押さえられるでしょう。

この記事では、母子家庭(シングルマザー)が利用できる制度の一つ「非課税制度」について、以下のポイントを解説します。(なお、当該制度は一定の条件を満たすと母子家庭や一般家庭など関係なく受けられる制度です。本記事ではひとり親が適用を受けるにはどのような条件があるのかという観点から記載します)
●「非課税制度」の概要
●母子家庭(シングルマザー)で非課税世帯になるメリット・デメリット
●母子家庭(シングルマザー)で非課税世帯になると受けられる制度
●母子家庭(シングルマザー)が非課税世帯になる条件

非課税世帯について、「聞いたことはあるけど自分の年収で該当するのか分からない」「母子家庭が非課税世帯になることで何が変わるのか知りたい」という方は、ぜひご覧ください。



1.母子家庭の平均収入額と非課税制度について知っておこう

    

非課税制度を簡単にいうと、「一定以下の収入の家庭には、住民税が課税されない制度」のことであり、条件を満たすと母子家庭や一般家庭など関係なく受けられます。

母子家庭が非課税制度の対象である非課税世帯となる条件は「前年の所得合計が135万円以下」となっていますが、母子家庭の平均収入額や、全世帯の平均収入額と比較した数値はどのくらいなのか、参考までにみてみます。

母子家庭の平均収入額について、厚生労働省の「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」と「2019年 国民生活基礎調査の概況」を参照してご紹介します。
まず、母子家庭の平均所得について、全世帯における1世帯あたりの平均所得と父子家庭の平均所得と比較すると、1.5倍以上の差があることが分かります。個人の所得ではなく世帯所得のため、注意してください。
項目 平均世帯所得
全世帯 5,523,000円
父子家庭 5,730,000円
母子家庭 3,480,000円

母子家庭の平均所得の内訳を見ると、以下のように全体の約半数が300万円未満となっており、母子家庭の世帯年収は少ない傾向にあります。

所得 割合
100万円未満 6.2%
100〜200万円未満 17.4%
200〜300万円未満 26.2%
300〜400万円未満 19.4%
400万円以上 30.8%

母子家庭(シングルマザー)の平均収入や生活に利用できる援助制度については、以下の記事にて詳しくお話ししています。
シングルマザー(母子家庭)の生活費と収入の平均と内訳

「収入が少ないということは、貯金もできないのでは?」と不安に感じた方がいるかもしれません。母子家庭の母の預貯金額の割合は、50万円未満が39.7%と最も多い割合となっています。詳しくは以下の表にて、割合をご覧ください。

預貯金額 割合
50万円未満 39.7%
50〜100万円未満 6.6%
100〜200万円未満 10.6%
200〜300万円未満 4.9%
300〜400万円未満 4.5%
400〜500万円未満 1.7%
500〜700万円未満 3.8%
700〜1,000万円未満 1.4%
1,000万円以上 4.2%

なお、母子家庭の経済状況については、以下の記事にてさらに詳しい状況と制度を紹介しています。
シングルマザー(母子家庭)の貧困状況と支援制度

以上、母子家庭(シングルマザー)の平均所得と預貯金額をみてきました。決して余裕のある生活を送れる状況ではないため、国などからの支援を有効活用していくことが大切です。本記事では母子家庭が制度を利用して賢く生活する方法の一つである非課税世帯について解説します。

2.「非課税世帯」とは?

非課税世帯とは、世帯全員が住民税非課税であることをいいます。低所得者とされる非課税世帯には、金銭的援助を目的とした制度がいくつかあります。

母子家庭が非課税世帯になる条件は、世帯所得が135万円以下の場合です。所得が135万円を超えている世帯は非課税世帯とはならないため、非課税となる所得は気にせずに収入を増やしていきましょう。

非課税世帯に該当する場合、住民税の均等割と所得割が非課税となります。まずはそれぞれの内容について確認していきましょう。
なお、所得が135万円を超える場合であっても、扶養親族の有無によって非課税の対象となることがあります。詳しい内容や金額は各自治体によって異なるため、お住まいの地域の制度について問い合わせてみることをおすすめします。
非課税世帯になるメリットとデメリットを考えつつ、制度を上手く利用するか、収入を増やしていくかを検討してみてください。

2-1.住民税の均等割

 

住民税の均等割とは個人住民税の固定金額のことであり、収入や所得に関係なく、全国一律で住民税の金額が定められています。
均等割で個人住民税を支払う項目は2つあり、総務省の「個人住民税」に関するページにあるように、平成26年度から令和5年度までの間は以下の住民税の支払いが必要です。

税の種類 税額(年額)
市町村民税 3,500円
道府県民税 1,500円

参照:総務省トップ>政策>地方公財政>地方税制度>個人住民税

合計で年間5,000円の支払いが必要であり、課税世帯であれば均等に支払い義務があります。しかし、母子家庭で非課税世帯の条件を満たしている世帯の場合は、住民税の均等割が課税されることはありません。

2-2.住民税の所得割

住民税は「均等割」と「所得割」の2つで構成されますが、均等割の税額は全国一律で定められていたのに対し、所得割の税額は所得によって変動します。
納税義務者の課税所得金額に合わせて住民税の負担額が変わり、市町村民税と道府県民税を合計すると、前年の所得の10%の支払いが必要になります。以下に、所得割の内容をまとめました。

税の種類 標準税率
市町村民税 6%
道府県民税 4%

課税所得金額とは、前年の総所得金額から所得控除額を引いたものであり、そこに税率(市町村民税6%+道府県民税4%)を掛けて、以下のような式で所得割を計算できます。

所得割額=課税所得金額×税率-(調整控除額+税額控除額)

母子家庭が個人住民税の非課税条件を満たすと、個人住民税は「均等割」「所得割」ともに非課税となります。住民税非課税の条件については、のちほど詳しく解説いたします。

3.母子家庭で非課税になるメリット・デメリット

母子家庭で非課税になると、さまざまな制度が受けられるようになりますが、一方で課税世帯にしかない恩恵が受けられなかったり、老後の負担額が大きくなったりすることがあります。どのようなメリットやデメリットがあるのかを確認していきましょう。

3-1.母子家庭で非課税になるメリット

母子家庭で非課税になると、受けられる制度や手当が増えるため、以下のようなメリットがあります。それぞれの制度についての詳細は、後編でお話ししています。

●国民年金保険料が下がる
●国民健康保険が下がる
●保育料・進学費用が下がる
●医療費の自己負担を減らせる
●がん検診が無料
●予防接種が無料

そのほかにも、厚生労働省や各自治体が低所得者に向けて用意している給付金があり、それら各給付金の対象として、「非課税世帯」が条件であることが多くなっています。

3-2.母子家庭で非課税になるデメリット

母子家庭や低所得家庭の場合における非課税のメリットをご説明しました。制度が充実しているため、かなりお得だとも感じられる非課税世帯ですが、非課税世帯になるデメリットとしては「年金が少ないため、老後の資産形成をしていく必要がある」ことが挙げられます。

非課税世帯の恩恵が多いのは子どもが小さい世帯のため、将来的には自己負担額が増えていくでしょう。そのなかでも、収入によって保険料が決まる厚生年金が老後にもらえるとはいえ、低所得者だった場合は額面が低くなります。
結論として、母子家庭で非課税世帯の場合でも、老後の備えを作っておくことが大切です。毎月少しずつ積み立てられるサービスの利用や、収入の一部を貯蓄に回すなどしておくと良いでしょう。

母子家庭(シングルマザー)に必要な貯金額や、お金の運用方法などについて詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
シングルマザー(母子家庭)の目標貯金額と貯金方法


4.母子家庭で非課税世帯になると利用できる制度

母子家庭で非課税世帯になると利用できる制度には、いろいろなものがあります。なかでも代表的なものや、活用すべき制度を以下にまとめました。

制度名 手当内容 対象者
児童扶養手当 子ども1人あたり最大43,160円 18歳までの子どもがいる母子家庭・父子家庭
幼児教育・保育の無償化 幼稚園、保育所、認定子ども園の利用料が無料 0〜2歳の子ども
※通常は3〜5歳が対象
※非課税世帯は0〜5歳まで無償
給付型奨学金と授業料の免除・減額 ・月額の給付型奨学金
・年額の授業料免除・減額
大学・短期大学・高等専門学校(4年・5年)専門学校
国民健康保険料・保険税の軽減 保険料の減免または7割、5割もしくは2割を軽減 定められた所得を下回る全ての世帯
国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度 保険料の納付猶予または全額、もしくは4分の1・半額・4分の3が免除 収入が少ないなどの理由で納付が困難な場合に申請可能
医療費助成制度 医療費の自己負担額を軽減(各地方自治体によって異なる) ひとり親家庭

4-1.児童扶養手当の受給

児童扶養手当は母子家庭を対象に1961年に創立された昔からある制度です。「18歳に達する日以降の最初の3月31日までの間にある児童」がいる家庭の、受給者資格を持つ人の所得に合わせて支給限度額が異なります。

今回お話ししている非課税世帯に関係なく、母子家庭や父子家庭を対象とした制度ですが、非課税世帯で所得が低いことから、満額受給できる可能性が高くなります。児童扶養手当の月額は以下の通りです。

全部支給(月額) 一部支給(月額)
1人目 43,160円 43,150〜10,180円
2人目 10,190円 10,180〜5,100円
3人目以降1人につき 6,110円 6,100〜3,060円

申し込みの手続きは、各地域によって流れが異なります。一般的な流れとして以下を参考にしてみてください。
1.市役所や区役所(福祉課、子育て支援課など)で受付
2.「児童扶養手当認定請求書」と必要書類を提出
3.審査が完了次第、翌月から支給

審査の際に必要な書類も各地域によって違う可能性がありますので、それぞれの申請先について確認しておきましょう。

4-2.幼稚園や保育園の保育料無料制度

令和元年10月より、幼稚園や保育園、認定こども園などの利用料が3歳から5歳まで無償化されました。それに加え、住民税非課税世帯の0歳から2歳までの子どもも、利用料が無償となっています。
また、幼稚園の預かり保育を無償化の対象として利用する場合は「保育の必要性の認定」を受ける必要があるため、住んでいる地域で確認しておきましょう。

母子家庭(シングルマザー)が保育施設を選ぶ際のポイントについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
シングルマザー(母子家庭)の保育園選び|入園に向けて母子家庭が知っておきたいポイント

4-3.大学や専門学校の給付型奨学金や減免制度

日本学生支援機構より、2020年4月から、住民税非課税世帯・準ずる世帯の学生向けの制度が始まりました。授業料・入学金の免除や減額に加え、給付型奨学金の支給といった2つの給付制度があります。

項目 国公立 私立
入学金 授業料 入学金 授業料
大学 約28万円 約54万円 約26万円 約70万円
短期大学 約17万円 約39万円 約25万円 約62万円
高等専門学校 約8万円 約23万円 約13万円 約70万円
専門学校 約7万円 約17万円 約16万円 約59万円

また、給付型奨学金に関して、住民税非課税世帯(第I区分)を例にした支給額が以下の通りです。

項目 国公立 私立
自宅 自宅外 自宅 自宅外
大学 29,200円
(33,000円)
66,700円 38,300円
(42,500円)
75,800円
短期大学
高等学校
高等専門学校 17,500円
(25,800円)
34,200円 26,700円
(35,000円)
43,300円

これら2つの手続きに関して、減免制度は各進学先へ、給付型奨学金は日本学生支援機構への申請が必要となります。

母子家庭(シングルマザー)が利用できる授業料等の減免と給付型奨学金について、さらに詳しい情報は以下の記事にてご覧ください。 シングルマザー(母子家庭)が大学無償化(授業料等減免と給付型奨学金)を利用するための方法

4-4.国民健康保険料の減額制度

母子家庭だからといって国民健康保険料が減額されるというわけではありませんが、前年度の収入が低い場合は、国民健康保険料の自己負担を減らせる可能性があります。令和3年以降の国民健康保険料の軽減基準は、以下の通りです。

減額割合 対象となる所得金額(世帯の給与所得者1名の場合)
7割 43万円以下
5割 43万円+(被保険者数)×28.5万円以下
2割 43万円+(被保険者数)×52万円以下

また、国民健康保険料を支払うことが難しくなってしまった場合は、事情によって減免や納付猶予が受けられることがありますので、保健組合や各自治体に問い合わせてみましょう。

4-5.国民年金保険料の免除制度

国民年金保険料は、国民健康保険料と同様に収入が低い場合につき、免除や納付猶予とすることができます。それぞれの免除制度の基準と、納付猶予について以下をご覧ください。

制度 前年度所得が計算結果の範囲内であること
全額免除 (扶養親族等の数+1)×35万円+32万円
4分の3免除 88万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
半額免除 128万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
4分の1免除 168万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
納付猶予制度 (扶養親族等の数+1)×35万円+32万円

また、母子家庭などの寡婦やひとり親の場合、免除の基準額が変わることがあるため、各自治体で問い合わせてみてください。

4-6.医療費の免除制度

母子家庭や父子家庭が利用できる医療費助成は各自治体で異なるため、詳しくはそれぞれの窓口で確認が必要です。
基本的には、収入の低い世帯も安心して医療機関を利用するための制度であり、医療費の一部が各市域より支給されます。対象となるのは母子家庭や父子家庭の親と子どもの両方で、子どもが18歳になってから最初の3月31日まで受給資格が与えられます。

母子家庭で医療費を抑える方法について、詳しくは以下の記事にて解説済みです。
シングルマザー家庭で医療費を抑える方法|ひとり親家庭等医療費助成制度


5.母子家庭が非課税世帯になる条件

母子家庭が非課税世帯になることで、さまざまな制度が受けられることが分かりました。住民税非課税世帯になる条件として、全国共通で以下の3つが決められています。
●生活保護を受けている
●前年度の所得が市区町村で定められた金額以下
●障がい者、未成年者、寡婦またはひとり親で前年度の所得が135万円以下

今回は、このなかでも3つ目の「寡婦またはひとり親で前年度の所得が135万円以下」について、以下より解説します。

5-1.非課税かどうかを確認する方法

母子家庭で非課税世帯に該当するかどうかを確認する方法は2つあります。給与所得者は源泉徴収票を、個人事業主や副業している人は確定申告書を確認してください。

源泉徴収票で確認する場合は、まず「給与合計額-給与所得控除の金額」で所得を算出しましょう。所得金額が135万円以下であるとともに、母子家庭で事実婚の相手もいないことが確認できたら非課税世帯となります。
給与所得控除は収入の合計額によって異なり、 国税庁によって令和2年以降からは以下のように定められています。

給与合計額 給与所得控除額
1,625,000円まで 550,000円
1,625,001〜1,800,000円まで 収入金額×40%-100,000円
1,800,001〜3,600,000円まで 収入金額×30%+80,000円
3,600,001〜6,600,000円まで 収入金額×20%+440,000円
6,600,001〜8,500,000円まで 収入金額×10%+1,100,000円
8,500,001円以上 1,950,000円(上限)

5-2.所得から住民税を計算する方法

非課税世帯の条件を見てみて、「母子家庭で非課税世帯に該当するかと思ったけど、課税世帯だった」という方もいるのではないでしょうか。 ここからは、非課税世帯ではなく課税世帯となる方向けに、所得から住民税を計算する方法について紹介します。事前に支払額を確認しておき、余裕を持って納税ができるようにしておきましょう。

まず、個人住民税の均等割です。これは、所得に関係なく定額で課税されます。再度、以下の表で均等割の税額を確認しておきましょう

税の種類 税額(年額)
市町村民税 3,500円
道府県民税 1,500円

均等割額は以前は計4,000円でしたが、平成26年から令和5年までの間に限り、地方自治体の防災対策のためにそれぞれ500円上がっています。

次に、個人住民税の所得割ですが、これは前年の所得に応じて課税額が決定します。
課税金額は「所得金額-所得控除金額×税率」で算出でき、以下のように市町村民税と道府県民税で税率が異なりますが、合計すると税率は10%です。

税の種類 税額(年額)
市町村民税(特別区民税) 所得控除を引いた金額の6%
道府県民(都民税) 所得控除を引いた金額の4%


6.母子家庭が非課税世帯になるうえでよくある疑問

最後に、母子家庭(シングルマザー)が非課税世帯となる場合によくある疑問として、以下の3つについて解説していきます。
●子どものバイト代はいくらまで稼いでいいの?
●子どもが2人いる場合はいくらまで非課税になる?
●非課税の優遇を受けられるのはいつまで?

現在母子家庭の方も、これから母子家庭として頑張っていくという方も、不安や疑問はなるべく早めに解消しておきましょう。

6-1.子どものバイトはいくらまで稼いでいいの?

子どもがアルバイトを始めた場合は、年収103万円以上で扶養から外れ、さらに130万円を超えると子ども自身が所得税の課税対象となります。しかし、母親の年収に変化がない限りは、母親が住民税非課税の対象であることに変わりません。

詳しくはお住まいの市区町村によって異なるため、子どもがアルバイトを始める予定がある・既にアルバイトで収入を得ている場合は、非課税世帯の対象範囲について問い合わせてみましょう。

また、所得税と住民税で課税対象となる範囲や金額が異なるため、間違えないように確認してみてください。

6-2.子どもが2人いる場合はいくらまで非課税になる?

住民税には、「均等割」と「所得割」の2種類があり、母子家庭(シングルマザー)が均等割・所得割の両方の非課税対象となる条件は、前年度所得が135万円以下ということでした。

しかし、所得が135万円を超えていた場合でも、子どもの人数によって均等割と所得割の両方が非課税になったり、所得割のみが非課税となったりするパターンもあります。

まず、均等割と所得割の両方が非課税になるパターンとして、前年度の合計所得が「35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円(東京23区の場合)」よりも低いときが挙げられます。
また、所得割と均等割の両方が非課税となる所得より超過している場合であっても、所得割のみが非課税になるパターンがあり、前年度の合計所得が「35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+42万円」よりも低いときに該当します。(参照:東京都主税局<税金の種類<個人住民税

子どもの人数ごとに、「均等割と所得割の両方が非課税になる場合」「所得割のみが非課税になる場合」の合計所得金額を以下の表にまとめました。

前提として、ひとり親が住民税非課税になる条件が「前年度の所得が135万円以下」と定められています。子どもの人数が1人の場合、上記で紹介した計算式に当てはめると非課税対象となる所得が135万円以下になりますが、ひとり親であれば135万円以下は非課税の対象であることを覚えておきましょう。
表を見ていくと分かるように、住民税の均等割・所得割の両方が非課税となるのは所得が136万円以下、所得割のみが非課税となるのは所得が147万円以下の場合となります。

子どもの人数 均等割・所得割の両方が非課税となる所得 所得割のみが非課税となる所得
1人 135万円以下(計算式では101万円) 135万円以下(計算式では112万円)
2人 136万円以下 147万円以下
3人 182万円以下 182万円以下


6-3.非課税の優遇を受けられるのはいつまで?

非課税制度は母子家庭に関係なく存在しますので、子どもが大きくなったり再婚などで母子家庭ではなくなったりした際でも、条件を満たすことで非課税世帯となります。

しかし、母子家庭かつ非課税世帯に限って受給できていた制度については、母子家庭ではなくなるのと同時に受けられなくなるため注意しましょう。
また、子どもが扶養から外れると控除額が少なくなり、結果的に非課税世帯ではなくなることもあるため、その地方自治体の情報をチェックしておくことをおすすめします。

7.まとめ|税制度をうまく活用して節約や家計の安定につなげよう

母子家庭(シングルマザー)で非課税世帯について気になっている・制度を上手く活用したいという方は、以下のポイントを押さえておきましょう。
●母子家庭で所得が135万円以下だと非課税世帯
●非課税世帯はさまざまな制度で免除や減額がある
●子どもが18歳になるとほとんどの制度は使えなくなる

「非課税世帯」とひと口に言っても、制度を上手く活用して賢くお金をやりくりしている母子家庭の方も少なくありません。
非課税世帯に該当する方もしなかった方も、母子家庭が利用できる便利な制度について知っておき、節約や家計の安定に繋げていきましょう。

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