シングルマザーが賃貸を借りるときのポイント|母子家庭向けの物件や家賃相場など

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シングルマザーが賃貸を借りるときのポイント|母子家庭向けの物件や家賃相場など

離婚や出産をきっかけに、新しい住まいを探すシングルマザーは少なくありません。

子どもの将来を考えて、間取りや立地などを慎重に選びたくなります。もちろん。できる限り家賃を抑えたいところです。多数の制約のなかで賃貸物件を探さないといけません。
そこで今回の記事では、家賃を抑えたいシングルマザーに向けて、賃貸物件を選ぶ上でのポイントを紹介します。

「母子家庭における家賃の目安は?」
「賃貸物件の審査に通るためには?」
「公営住宅は本当に住みやすいの?」

など、さまざまな疑問に答えています。賃貸物件を探している方は、ぜひ本記事を役立ててください。

なお、当社が運営する「wacca」では、ひとり親家庭に向けた各種サポートを提供しています。メンバー同士の助け合いを通して、シングルマザー(母子家庭)やシングルファザー(父子家庭)の抱える問題を解決することが目的です。

子育てで悩まれているシングルマザー(母子家庭)やシングルファザー(父子家庭)の皆様は、一度コミュニティにご参加ください。あなたと同じ境遇の仲間や支援者が、具体的な解決策を提案いたします。

1.シングルマザーの賃貸の家賃相場|平均は約2万8,000円

まずは母子家庭の平均家賃を見ていきましょう。

2019年の「全国家計構造調査」によると、母子世帯(子どもが18歳未満)における住居費は平均28,462円。これは支出全体の約14%を占めます。 ちなみに、ふたり親世帯の住居費は平均18,655円。これは支出全体の約6%です。ふたり親世帯の住居費が安いのは、持ち家に住んでいる人が多いためと考えられます。

母子家庭の多くは賃貸に住まざるを得ず、家賃によって家計が圧迫されている状況です。都市部に住んでいる場合、さらに家賃の負担が大きくなることは想像に難くありません。

1-1.家賃は月収の1/3が目安?


しばしば「家賃の目安は月収の1/3以下」とされます。

シングルマザーの就労収入は平均200万円。手取り月収は14万円ほどです。この数字に上記の原則を当てはめてみると、目標とすべき家賃は4万5,000円前後となります。 実際は4万5,000円でも厳しいという方が大半でしょう。子どもの教育費や食費を考えると、十分な収入がない限りは月収の1/4以下(上記の例だと4万円前後)に抑えたいところです。

家賃を抑えるためには、駅から離れた場所に住む、公営住宅に住むなどの工夫が必要。思い切って都市部を離れてみるのもひとつの手です。 家計の悩みをお持ちの方は、「シングルマザー(母子家庭)のお金の不安を取り除くお金のやりくり」もあわせてお読みください。

1-2.母子家庭は住宅手当の活用を


経済的に困窮しているシングルマザーにとって、生活コストが下がるのは地方移住の大きな利点です。

自治体によっては、母子家庭を対象に住宅手当制度を設けていることがあります。住宅手当の対象となるのは、20歳未満の子どもがいるひとり親世帯。家賃を10,000円以上払っている場合、既定の金額が支給されます。

以下の表は、住宅手当制度がある主な自治体をまとめたものです。

東京都国立市:月額1万円まで
東京都武蔵野市:月額1万円
埼玉県蕨市:月額1万円まで
千葉県浦安市:月額1万5,000円まで
沖縄県:月額4万円まで(最長12ヶ月)を貸付

上記の通り、支給金額の目安は1万円~1万5,000円。沖縄県のように、貸付型の制度を設けている自治体もあります。 住宅手当制度のある自治体は限られており、必ずしも利用できるとは限りません。とはいえ、家賃の負担が大きい方はぜひ活用したいところです。

2.シングルマザーは賃貸の審査に通る?収入・保証人・子どもの年齢に注意

賃貸物件に申し込むにあたっては、管理会社や保証会社の審査があります。

「シングルマザーは入居を断られるのでは…」と心配される方もいますが、母子家庭だからといって審査が極端に厳しくなるわけではありません。少なくとも離婚歴や内縁関係が問われることはないので安心してください。

入居審査では、主に以下の項目がチェックされます。
• 年収
• 職業と勤続年数
• 保証人や保証機関の有無
• 入居者の身なりや人柄
• 子どもの年齢

これらの項目を通して、大家は入居者に問題がないかを判断します。具体的には、家賃を滞納せずに払えるか、近隣住民とのトラブルを起こさないか、などです。 見落とされがちな点として、審査では入居者の身なりや人柄も重視されます。礼儀正しく対応していれば問題ありませんが、約束の時間に遅れたり、電話に繰り返し出なかったりした場合は要注意。不動産屋から大家へと情報が伝わり、入居を断られる可能性が高くなります。

以下の項目では、シングルマザーが入居審査に落ちる3つの要因を考えていきましょう。

2-1.安定した収入がないと落とされやすい


シングルマザーによくある問題として、収入の低さが挙げられます。

すでに述べたように、母子家庭の平均年収は243万円。父子家庭の平均年収は421万円ですから、男女で大きな差が生じています(参考:平成28年度全国ひとり親世帯等調査)。

特に子どもが幼いうちは、育児を優先するため、パートやアルバイト、契約社員に従事する人も少なくありません。安定した仕事に就けていない場合、家賃が払える見込みがないとして、入居を断られる可能性が大です。

収入の目安は、月収の場合で家賃の3倍。年収の場合は家賃の36倍となります。まずはこの基準をクリアできているかを確認しましょう。収入が基準に満たないのであれば、物件のグレードを落とすことも検討してください。

ちなみに、まとまった貯蓄があるなら「預貯金審査」が有効です。預貯金審査とは、銀行通帳のコピーなどを提出することで、いまの貯金額を審査の判断材料にしてもらうこと。およそ家賃1~2年分の貯金があれば、収入がなくても審査に通る可能性があります。

2-2.保証人がいないと落とされやすい


シングルマザーのなかには、さまざまな理由で連帯保証人を立てられない方がいます。

連帯保証人とは、契約者が家賃を払えなくなったときや賃貸物件に損害を与えたとき、代わりに支払いの義務を背負う人のことです。連帯保証人からすれば、ほとんど自身の利益にならない契約を結ぶことになります。

一般的に契約者の親族が連帯保証人になるケースが多いのですが、シングルマザーの抱える問題は複雑です。離婚や出産をきっかけに、実家と疎遠になってしまった方も少なくありません。

どうしても連帯保証人が見つからない場合は、保証会社に対応した賃貸物件を探しましょう。保証会社とは、料金を納めることで連帯保証人の代わりになってくれる会社のこと。万が一、契約者が支払い能力を喪失したときは、いったん保証会社に家賃を立て替えてもらえます。

保証会社が利用できる賃貸物件は限られるため、あらかじめ不動産屋に保証人が立てられない旨を伝えておくとスムーズです。

2-3.子どもの年齢が低いと落とされやすい


賃貸物件によっては、子どもの年齢を確認される場合があります。 子どもの泣き声や走り回る足音は、近隣トラブルの原因になりがちです。特に単身者が中心のアパート・マンションは、子連れの入居を断られる可能性が高いです。

0歳~10歳程度の子どもがいる場合は、ファミリー向けの賃貸物件を探すか、前もって不動産屋のスタッフに伝えておくといいでしょう。その際に、「普段からおとなしい」「ゲームばかりしている」など子どもの特徴を話すと最善といえます。

なお、同じシングルマザーが集まる賃貸物件として、シェアハウスへの入居もおすすめです。母子家庭向けのシェアハウスなら家賃が抑えられる上に、自分と似た境遇の仲間も作れます。

詳しくは「シングルマザー(母子家庭)向けのシェアハウスの特徴と物件の紹介」の記事をご覧ください。

3.シングルマザーが住みやすい賃貸物件|おすすめは公営・UR賃貸住宅

シングルマザーにおすすめの賃貸物件として、「公営住宅」や「UR賃貸住宅」が挙げられます。主なメリットは以下の通りです。

• 家賃や初期費用を抑えられる
• 連帯保証人を立てる必要がない
• ファミリー向けの間取り(1LDKなど)
• 同じ子育て中の母親が近所に多い

それぞれどのようなメリットがあるのか、両者の違いはどこにあるのか、詳しく見ていきましょう。

3-1.公営住宅とは?家賃の安さが何よりの魅力


公営住宅とは、自治体が低所得者向けに提供している住宅のことです。管理する自治体によって名称が異なり、都道府県の場合は「県営住宅」や「都営住宅」、市区町村の場合は「区営住宅」や「市営住宅」などと呼ばれます。

公営住宅のメリットは、何といっても家賃の低さ。生活困窮者を救うことが目的のため、地域の相場よりもはるかに安く設定されています。たとえば、東京都が運営する都営住宅の場合、平均家賃は約23,000円です。参考までに、都内の民間賃貸の平均家賃は89,600円。都営住宅がいかにお得であるかが分かります(参考:東京都住宅政策本部)。

注意点として、公営住宅に入居するためには、収入が一定以下である必要があります。東京都の場合、その基準は以下の通りです。
※高校修了期までの子どもがいる世帯など
参考:東京都住宅供給公社

3-2.UR賃貸とは?初期費用や連帯保証人がいらない


UR賃貸住宅」とは、行政法人・都市再生機構が管理する住宅のことです。ひと昔前までは「公団住宅」と呼ばれていました。全国に70万戸以上あり、単身からファミリー向けまで、さまざまなタイプの住宅を提供しています。 UR賃貸住宅は、公営住宅ほど家賃が低いわけではありません。また、家賃の4倍にあたる月収が必要であるなど、申し込み条件も厳しめです。

しかし、各種の優遇制度を利用することで、収入が少ないシングルマザーでも入居できる場合があります。

たとえば「子育て割」を利用すると、最大で6年間の家賃を20%減額可能です。また、親族が家賃の一部を負担することで、入居条件が緩和される「家賃補給制度」もあります。

さらに、UR賃貸住宅は礼金・仲介手数料が無料。連帯保証人を立てなくても入居できるなど、シングルマザーにとって嬉しいメリットが多数あります。間取りが広いリノベーション物件も多いため、子育て環境を重視する方はUR賃貸住宅を検討してみてください。

3-3.母子生活支援施設


DVや貧困など、緊急のトラブルに見舞われている場合は、「母子生活支援施設」への入居が可能です。母子生活支援施設は児童福祉法に基づき、母子世帯の健康と安全を守るために作られました。他の入所者や職員と助け合いながら、再スタートの準備ができる場所です。

施設の利用料は、収入に応じて変わります。生活保護世帯・住民税非課税世帯の方は、原則として利用料がかかりません(水光熱費を除く)。 入所の理由として、最も多いのはDV被害です(参考:全母協)。専任の支援員が母親だけでなく子どもに対するケアも行っていきます。

DV被害から守るため、母子生活支援施設の詳しい場所は秘匿されています。入所を希望される方は、住んでいる自治体の福祉事務所までお問い合わせください。

4.シングルマザーの賃貸物件選びでよくある質問

ここからは、シングルマザーが賃貸を借りる上でのポイントをQ&A形式で見ていきます。

Q1.母子家庭におすすめの間取りは?
Q2. 子どもの泣き声や足音が気になるときは?
Q3. 無職の場合は審査に通らない?
Q4. 母子家庭が利用できる公的制度は?
Q5. 都会と地方、どちらに住むべき?
Q6. 生活費が厳しい…今からでも養育費はもらえる?

疑問や不安はすべて解消した上で、新生活をスタートしてください。

4-1.Q. 母子家庭におすすめの間取りは?


A. 母子家庭が住む賃貸物件の間取りは、1DK以上が目安となります。

家賃を抑えようとワンルームや1Kの賃貸物件を探す人もいますが、こうした間取りは単身者向けです。子どもが成長するにつれ、手狭に感じる可能性が高いでしょう。最低でも1DK、できれば1LDKの賃貸物件を選んでおくと、余裕のある子育てができます。

長く住むことを考えるなら、2DKの間取りもおすすめです。子どもが小学校に入学する頃には、一人部屋が必要となってくるはずです。

それ以上に広すぎる賃貸物件はスペースが無駄になるばかりか、子どもに目が行き届かなくなる恐れもあります。収入と支出のバランスを頭に入れつつ、複数の賃貸物件を比べてみましょう。

4-2.Q. 子どもの泣き声など近隣トラブルが不安なときは?


A. ファミリー向け・鉄筋コンクリート造りの賃貸物件がおすすめです。

シングルマザーが賃貸物件を選ぶときは、周辺環境にも目を向ける必要があります。最低限、以下の情報は事前に把握しておくと便利です。
• 駅までの距離と時間
• 公共交通機関の有無
• 保育園や病院の場所
• 夜間の暗さや雰囲気

このほか、スーパーや飲食店、銀行などの立地も重要です。自分と子どもにとって必要な施設が近くにあるかどうか、実地やインターネットでチェックおきましょう。街の雰囲気や治安について知りたいのであれば、不動産屋に直接聞いてみるのもひとつの手です。

また、子育てをする上では音への意識も大切です。単身者向けのアパートに住むと、子どもの泣き声や足音が近隣トラブルにつながる恐れがあります。できるだけファミリー向けの賃貸物件で、防音性の高い鉄筋コンクリートのマンションを選ぶと安心です。

4-3.Q. 無職の場合は審査に通らない?


A.入居できる賃貸物件もあるので、まずは不動産屋に相談しましょう。

賃貸物件の審査に通るためには、仕事の有無が重要となります。無職の場合は家賃を払えないと判断され、入居を断られることが一般的です。 とはいえ、無職でも入居できる賃貸物件は見つかります。あらかじめ不動産屋に求職中であることを伝えた上で、以下のような手段をとってみましょう。
• 頭金がある場合は預貯金審査を利用する
• 両親に頼んで連帯保証人になってもらう
• 住居確保給付金などの公的支援を利用する

このほか、両親や元配偶者の名義で賃貸物件を契約する方法もあります。母子家庭に理解のある大家さんであれば、無事に賃貸物件を借りられる可能性が大です。

シングルマザー(母子家庭)の仕事の選び方と探し方」では、仕事を選ぶ上でのポイントを分かりやすく解説しています。

4-4.Q. 母子家庭が利用できる公的支援は何がある?


A. 生活に困窮しているシングルマザーは、児童扶養手当などが活用できます。

以下の表は、ひとり親が利用できる主な制度をまとめたものです。

より詳しい情報は、「シングルマザー(母子家庭)が利用できる手当・支援制度のまとめ」の記事をお読みください。

4-5.Q. 都会と地方、どちらに住むべき?


A. 離婚や出産をきっかけに、別の地方へ移住するのもひとつの手です。

地方自治体のなかには、ひとり親に向けた移住支援策を行っている街があります。以下の表は、代表例をまとめたものです。

このように、自治体によっては家賃補助や就労支援など、手厚いサポートが受けられます。 詳しくは「シングルマザーの地方移住|おすすめの自治体と移住のメリット・デメリットを解説」をお読みください。

4-6.Q. 生活費が厳しい…今からでも養育費はもらえる?


A. 子どものために、離婚後でも養育費請求調停を行えます。

参考:平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告

2016年の「全国ひとり親世帯等調査」によると、元配偶者と養育費の取り決めをしているシングルマザーは42.9%。大多数の54.2%は養育費の明確な取り決めをしていません。

養育費を受け取らない理由は人によって異なります。考えられるケースは、配偶者と連絡を取っていなかったり、相手に経済的な余裕がなかったりなどです。離婚時に取り決めをしたにもかかわらず、相手が約束を守らない場合もあります。

今さら相手と関わりたくないと思うかもしれませんが、養育費の請求は後からでも可能です。そもそも養育費とは、子どもが自立するために必要な費用。生活が困窮しており、子どもの教育に影響を及ぼしているのであれば、元配偶者ともう一度話し合ってみるのも手です。

なお、未婚の母でも養育費を請求することができます。詳しくは「未婚のシングルマザー(母子家庭)が知るべき支援や手当と養育費」をお読みください。


5.まとめ:シングルマザーでも入れる賃貸物件は多い

シングルマザーが賃貸を選ぶ上では、以下のポイントを押さえておきましょう。
• 家賃は手取り月収の20%以下を目安に
• 連帯保証人がいない場合は保証会社を
• 公営住宅・UR賃貸住宅を候補に入れる

記事で紹介したように、母子世帯が利用できる公的制度は多数あります。私たち「wacca」のように、民間でサポートを行っている団体も少なくありません。

子どもはあっという間に成長します。親子の将来を見越して、ゆとりのある賃貸物件を選ぶようにしましょう。


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