シングルマザー(母子家庭)のお金の不安を取り除くお金のやりくり
シングルマザー(母子家庭)にお金の不安はつきものです。お金が足りない、子供を育てながらどうやってお金をやりくりするのか、どんなお金の手当や援助が受けられるのか、どうやってお金を稼ぐのか、どうやってお金を貯金するのかなど、様々なお金に関する悩みがあるかと思います。
今回は、そのようなシングルマザー(母子家庭)におけるお金の不安や悩みを取り除くべく、そのお金のやりくりの考え方や具体的な方法をご紹介します。
1.シングルマザー(母子家庭)の主な悩み
まず、母子家庭(シングルマザー)の悩みは何でしょうか。厚生労働省の調査結果によると、家計がその半分であり、その多くがお金に関する悩みを持っていることがわかります。悩みをもう少し具体的に想像すると生活のお金に関する余裕がないということ、つまりお金が足りない、お金のやりくりが大変であるといった話という理解をしています。
[ひとり親本人が困っていることの内訳 (最も困っていること) 平成28年]
総数 | 住居 | 仕事 | 家計 | 家事 | 自分の健康 | 親族の健康・介護 | その他 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シングルマザー(母子家庭) | 1,543 100.0% |
147 9.5% |
210 13.5% |
778 50.4% |
35 2.3% |
200 13.0% |
104 6.7% |
69 4.5% |
シングルファザー(父子家庭) | 267 100.0% |
12 4.5% |
41 15.4% |
102 38.2% |
43 16.1% |
27 10.1% |
31 11.6% |
11 4.1% |
出所)厚生労働省による平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告
2.シングルマザー(母子家庭)におけるお金のやりくりの考え方
では、その悩みをどのようにして解決していけばいいでしょうか。
当サイトでは、お金の悩み解決に向けては、日々の生活を子育てをしながらしつつ、結果として家計や貯金や投資口座に残る現金が増えていく状態になることを目指すと定義しました。そのために、お金のやりくりに関してやるべきことは大きく3つと考えています。1つは「お金の出を減らす(節約)」、2つ目は減らした支出分の「お金を運用して殖やす(資産運用)」、そして最後に毎月の「お金の入りを増やす(収入増加)」です。重要なのはそれぞれどういう考え方でやるか、そして具体的なアクションをどう取るかということに尽きます。
2-1.シングルマザー(母子家庭)におけるお金の出の減らし方(節約)
お金の節約にあたり、まずやるべきことは毎月何にいくらお金を使っているのかを把握するということです。これは、家計簿などをつけて可視化をしましょう。レシートを撮影するだけでお金の用途を家計簿にしてくれるアプリや、銀行口座やカード口座と連動してお金の用途を可視化してくれるサービスなどもあるのでそういったサービスを活用するのもいいかもしれません。
次に、家計の全体をいくらに抑えたいかというお金の目標の設定が必要です。「シングルマザー(母子家庭)の目標貯金額と貯金方法」に詳しく記載あるので別途ご覧ください。
シングルマザー(母子家庭)で子供が2人の時の平均生活費は194,905円です。このうち、44,905円のお金を毎月の貯蓄に回し、毎月15万円で生活することを一旦の目標にするとします。
そうすると、次は、15万円をそれぞれどう使うのか、その目標を決める必要があります。様々なサイトを見ると、そのお金の使い道の目安が紹介されていますので、各費目別の目安となる金額を参考までに記載します(A)。なお、参照したサイトでは家計費全体における預貯金の割合は全体を100%とした場合18%が預貯金となっています。
当サイトのアプローチは少々異なり、まず預貯金分を切り出し、その上お金の使い道(家計費)を決めていくという考え方で、目標とする月々の予算(B)を設定しました。
(A)ファイナンシャルプランナー横山光昭氏考案 | (B)月々の予算(預貯金を除く生活費合計を15万円とした場合) | |
---|---|---|
住居 | 25% | 45,732円 |
食料 | 15% | 27,439円 |
小遣い | 8% | 14,634円 |
光熱・水道 | 6% | 10,976円 |
通信 | 5% | 9,146円 |
教育 | 4% | 7,317円 |
保険 | 4% | 7,317円 |
趣味・娯楽 | 2% | 3,659円 |
被服 | 2% | 3,659円 |
交際 | 2% | 3,659円 |
日用雑貨 | 2% | 3,659円 |
交通 | 2% | 3,659円 |
医療 | 1% | 1,829円 |
嗜好品 | 1% | 1,829円 |
その他 | 3% | 5,488円 |
預貯金 | 18% | 44,905円 |
ここまでで、目標とする月々の生活費の内訳ができました。あとは現在の家計費との差異を見比べてお金の削減余地を確認するのが次のアクションです。ここはご家庭により状況は異なるかと思います。各ご家庭のお金の使い道を洗い出して、目標とする家計の状況と現在のお金の使い道を比較してみてください。
その上で、各ご家庭で目指す家計を定義してみましょう。上記はあくまで目安なのでご家庭の状況に応じて、これならなんとか達成できそうという家計設計が必要です。
では、次に費目別にどのように削減するか、そちらは「シングルマザー(母子家庭)の目標貯金額と貯金方法」に詳しく記載あるので別途ご覧ください。
に記載しておりますのでそちらをご覧ください。簡潔に書きますと以下の通りです。
住居:引っ越し、家賃交渉、賃貸の場合住宅手当(自治体によります) 食料:自炊が基本、コンビニなどでの買い物は避ける 水道光熱:電気、ガスの小売自由化による効果が見込めるので業者を変える(価格.comなどの比較サイト活用) 通信:携帯電話は格安SIMへの変更、家庭のインターネットは切り替え検討(価格.comなどの比較サイト活用) 保険:無駄な保険を解約し、必要最低限のものに抑える(価格.comなどの比較サイト活用)
そして、具体的な生活においては各費目が全体として予算を超えないような生活ペースになっているかを把握すること、もし超えそうであればどう抑えていくかを随時考える必要があるので、できるだけ日次や、少なくとも週次ではその状況を把握し、手が打てる状態を保ちましょう。
2-2.シングルマザー(母子家庭)におけるお金の殖やし方(資産運用)
毎月定額の貯蓄ができるようになったところで、次は資産運用(お金を殖やす)です。現在は低金利ですので普通預金に貯金しても利子がほとんどつきません(例えばみずほ銀行の円預金金利は2019年5月13日現在で0.001%。100,000円を貯金すると1年後につく利子はなんと1円)。
シングルマザー(母子家庭)における貯蓄は大きく子供の教育資金及び将来の自分の老後資金の2つのためと認識しております。そして、そのための資産運用の考え方は、「シングルマザー(母子家庭)の目標貯金額と貯金方法」の6.シングルマザー(母子家庭)の貯金・運用方法に記載しておりますのでそちらをご覧ください。
ここまでで、今の収入を前提とした節約と資産運用について整理しました。次は、収入そのものを増やすための方法をご紹介します。
2-3.シングルマザー(母子家庭)におけるお金の入りの増やし方(収入増加)
収入を増やすということについては、いくつかその方法が考えられます。
- 自分の価値(スキル)を高めることによるもの
- 職務内容は大きく変わらないもののその職場を変えるもの
- シングルマザー(母子家庭)を対象とした手当・援助などを活用するもの
1つ目の、自分の価値(スキル)を高めることによるもの、です。
これは具体的には資格の取得を指しています。詳細は「シングルマザー(母子家庭)におすすめの資格ランキング」に、各資格取得におけるその収入の可能性、資格に対する世の中の需要、取得難易度、取得に際しての経済支援の有無、資格を保有しているシングルマザー(母子家庭)の実際の声をまとめていますのでご覧ください。
2つ目は、職務内容は職場を変えることによるもの、です。
これは具体的に言うと転職です。ただ、シングルマザー(母子家庭)においては収入・お金だけではなく、子育てや子供との生活を考えたうえで職業や会社(通勤時間など)を選ぶ必要があります。詳細は「シングルマザー(母子家庭)の仕事の選び方と探し方」に、記載がありますのでそちらをご覧ください。
3つ目は、シングルマザー(母子家庭)を対象とした手当・援助などを活用するもの、です。
これは具体的に言うと国や自治体で提供している手当・援助において受けられるものを受けるということを指します。シングルマザー(母子家庭)に対して提供されるもの、シングルマザー(母子家庭)に限らず子育て世代に提供されるものなど様々な種類があります。さらには、手当として受け取れるものもあれば、その出費を抑える役割を持つ援助などもあります。
例えば、シングルマザー(母子家庭)を対象とした援助・手当として、金銭面での援助は児童扶養手当、出費を抑えるものでは寡婦控除などがあります。シングルマザー(母子家庭)だけではなく子育て世代を対象としたものですと、児童手当など。
これ以外にも様々な内容を具体的位に説明しておりますので詳細は「シングルマザー(母子家庭)の生活費と収入の平均と内訳について」や、「シングルマザー(母子家庭)が利用できる手当・支援制度のまとめ」をご覧ください。前者に記載がありますが、養育費を受け取っていらっしゃらないご家庭はそれを受け取るための活動もその収入を増やすために重要になるかと考えます。
ここまで、お金の入りの増やしかたについて記載しました。その観点では、仕事からの収入を増やす、手当・援助で受け取れるお金を増やす、という2つの点をご説明いたしました。
3.まとめ
シングルマザー(母子家庭)にとってお金の悩みは、様々な悩みの中でその大きな部分を占めます。1人で働きながら子育てもしていく必要のある中で、どうやりくりをしていくか考えてみました。当記事では、やりくりの結果として家計や貯金や投資口座に残るお金(現金)が増えていく状態になることを目標とした場合、大きく「お金の出を減らす(節約)」、「お金を運用して殖やす(資産運用)」、「お金の入りを増やす(収入増加)」の考え方があることを紹介いたしました。紹介した手段に特別な手段は実はありません。忙しい中ではありませんが、1つずつ実行していくことで、目標とする姿に近づけていきましょう。
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