シングルマザー(母子家庭)におすすめの資格ランキング

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シングルマザー(母子家庭)におすすめの資格ランキング

シングルマザー(母子家庭)として生活する中で、資格を取得し「給料が少しでも良い仕事につきたい」と考えることがあるかと思います。
実際、厚生労働省による平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告によれば、現在就業・仕事をしているシングルマザー(母子家庭)世帯の母親で資格を保有している割合は61.2%となっています。 一方で、取得はしているものの役立っていないと答える方も39.1%おり、資格を取得するにしても何を取得するのかは慎重に決めるべきことかと考えます。ただ、選ぶにしても資格は数多くどれを取得すればいいのか迷ってしまいます。
そこで、今回は、シングルマザー(母子家庭)におすすめの資格をランキング形式にまとめました。この情報と合わせ、ご自身の考え方や状況などを踏まえてどの資格を取得するか検討ください。

  1. [資格調査・比較観点]
  2. 1. 収入:資格別の給与水準に見る期待収入
  3. 2. 資格の需要:資格別の求人数に見る仕事の探しやすさ
  4. 3. 取得難易度:取得方法、取得に際しての試験における合格率や勉強期間などに見る取得難易度
  5. 4. 経済的支援:国や自治体による金銭面での支援制度や手当の有無とその内容
  6. 5. 資格保有者の声:シングルマザー(母子家庭)の資格保有者の声にみる資格取得における満足度合い
  7. 1.比較・調査の対象としたおすすめ資格

    まずはどんな資格を比較・調査の対象としたのか、それぞれがどのような資格なのかを説明します。

    1-1.比較・調査対象としたおすすめ資格

    調査対象とした資格は、厚生労働省の平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告に記載されているシングルマザー(母子家庭)の方々の保有資格に加え、他サイトでも扱っている資格を合わせた全13資格を対象としております。なお、一部資格については情報が取れなかった部分もございまして、そこはご了承ください。

    (五十音順)
    1.栄養士
    2.看護師
    3.介護福祉士
    4.作業療法士
    5.歯科衛生士
    6.准看護師
    7.製菓衛生士
    8.調理師
    9.登録販売者
    10.保育士
    11.薬剤師
    12.理学療法士
    13.理・美容師

    1-2.各資格の概要

    資格 発行者 種別 内容
    栄養士 厚生労働省 国家資格 主に健康な人を対象に栄養指導・給食管理を行えることを証明する資格。※1
    看護師 厚生労働省 国家資格 医師などが患者を診療する際の補助、病気や障害を持つ人々の療養上の世話など、疾病の予防や健康の維持増進を目的とした患者教育を行うための資格。※2
    介護福祉士 厚生労働省 国家資格 介護が必要な高齢者や障害のある人に対。して、日常生活がスムーズに営めるように、その人の状況に応じた介助をしたり、介護に関する相談に応じたり、介護者に対する介護に関する指導を行うための資格。※3
    作業療法士 厚生労働省 国家資格 日常生活における基本動作・運動能力が回復した人に向け、応用動作能力と社会的適応能力を回復させるための指導や助言を行うための資格。※4
    歯科衛生士 厚生労働省 国家資格 患者に対して歯科予防処置・保健指導・診療補助などの歯科医療業務を行うための資格。※5
    准看護師 都道府県知事 免許 医師,歯科医師または看護師の指示に従って傷病者や褥婦の看護や診療の補助を行うための資格。※6
    製菓衛生師 厚生労働省 国家資格 パンや菓子を製造するに当たって公衆衛生などに配慮のうえ安全性の高い食品を作ることを証明する資格。※7
    調理師 厚生労働省 国家資格 食品の「栄養」や「衛生」、「適切な調理法」などの知識を持ち、安全な料理を作るための資格。※8
    登録販売者 厚生労働省 国家資格 かぜ薬や鎮痛剤などの一般用医薬品(第2類・第3類に限る)販売を行うための資格。※9
    保育士 厚生労働省 国家資格 「子どもの保育」と「保護者に対して保育に関する指導」を行うための資格。※10
    薬剤師 厚生労働省 国家資格 おもに薬局や病院・診療所に勤務し、医師が出す処方箋にもとづいて調剤、服薬指導などを行うための資格。※11
    理学療法士 厚生労働省 国家資格 寝返る、起き上がる、立ちあがる及び歩くなど、日常生活で必要な基本動作ができるように身体の基本的な機能回復をサポートする ※12
    理・美容師 厚生労働省 国家資格 理容師:頭髪の刈込、顔そり等の方法により容姿を整えることができる資格。
    美容師:パーマ、結髪、化粧等の方法により容姿を美しくすることができる資格。 ※13

    出典 ※1 : 公益財団法人 日本栄養士会
    出典 ※3:中央法規
    出典 ※4 e介護転職
    出典 ※5 新東京歯科衛生士学校
    出典 ※6 : コトバンク
    出典 ※7 : Wikipedia
    出典 ※8 : ユーキャン
    出典 ※9 :介護の資格最短net
    出典 ※10 :スタンバイ
    出典 ※11 : スタンバイ
    出典 ※12 彰栄リハビリテーション専門学校
    出典 ※13 :Wikipedia

    2.シングルマザー(母子家庭)におすすめの資格ランキング

    前述の5つの観点(収入、資格の需要、取得難易度、経済的支援、資格保有者の声)における評価項目毎のランキング、そして最後に各評価項目の評価を合算した総合ランキングを記載します。

    2-1.収入ランキング

    まずは最も気になる収入ランキングです。

    薬剤師・看護師が多くそれぞれ524万円、478万円となっています。なお、全体について言えますが勤続年数も関係してくるので資格を取得して職に就けばすぐその収入になるわけではありません。一方、統計上収入が低いのは登録販売者や製菓衛生士です。

    資格別給与ランキング

    順位 資格 年齢 勤続年数 給与合計(A+B) 決まって支給する現金給与額(A) 年間賞与
    その他特別給与額(B)
    単位→ 千円/年 千円/月 千円/年
    1 薬剤師 39.0 7.7 5,246 364.4 873.4
    2 看護師 39.6 8.3 4,785 330.8 815.1
    3 准看護師 50.0 11.6 3,995 278.2 656.7
    4 理学療法士・作業療法士 33.0 6.3 3,989 277.3 661.6
    5 歯科衛生士 34.8 5.8 3,629 267.5 418.6
    6 保育士 37.1 8.2 3,564 238.0 707.9
    7 栄養士 35.1 7.0 3,416 236.3 580.7
    9 介護福祉士※1 43.5 7.2 3,264 231.4 487.0
    10 理容・美容師 32.7 7.4 2,818 229.9 59.4
    11 調理師 45.5 8.6 2,815 202.5 385.1
    12 登録販売者※2 40.3 8.4 2,739 206.6 260.1
    13 製菓衛生士※3 37.3 7.6 2,724 209.1 214.6

    ※1 :統計上は「福祉施設介護員」との職種名記載
    ※2 :統計上は「販売店員(百貨店店員を除く。)」との職種名記載
    ※3 :統計上は「パン・洋生菓子製造工」との職種名記載
    出典 :厚生労働省 平成30年賃金構造基本統計調査
    参考:厚生労働省 賃金構想基本統計調査の現行の職種解説

    2-2.需要ランキング

    次に需要のランキングです。折角資格を取ってもその求人数が少なければ意味がありません。こちらは日本でも最大級の求人情報検索サイトであるindeedにて、資格名で検索し出てきた求人数をその需要として多い順番に並べました。

    求人数では昨今の高齢化を反映してか介護福祉士の求人数が12万件と多く、2位は美容師。厚生労働省の調査によると全国に美容院・理容室は36万ほどの店舗数があるとのことでそこからの需要と考えられます。

    資格別掲載求人数ランキング

    順位 資格 求人数
    1 介護福祉士 121,999
    2 理・美容師 115,365
    3 調理師 101,097
    4 看護師 94,352
    5 登録販売者 85,039
    6 保育士 79,533
    7 栄養士 59,756
    8 薬剤師 57,517
    9 准看護師 49,645
    10 歯科衛生士 34,434
    11 理学療法士 18,346
    12 作業療法士 16,276
    13 製菓衛生士 183

    2019年5月6日現在

    2-3.取得難易度ランキング

    3つ目は取得難易度ランキング。こちらは学習期間(通学期間)と、試験の合格率の2点からまとめました。学習期間については、後述の経済的支援・手当を受けるため、養成施設に通う前提とし、その養成施設での学習期間をそれとしています。なお、養成施設によっては昼間・夜間や通信課程といったやり方ありますが、この調査では昼間・夜間を対象としています。
    つまり、この調査では養成施設(一部大学もあり)に通う期間が短く、かつ過去の合格率が高いほどそのランキングが高くなるという考え方になっています。

    ご自身の学歴や学び方の希望で異なってきますので、こちらもご興味を持たれた資格があれば細かく調べてみてください。

    順位 資格 通学期間 通う機関 試験有無 試験合格率
    1 登録販売者 通学必要なし 通学必要なし 41.3%※1
    2 調理師 1年以上 養成施設 61.7%※2
    3 製菓衛生士 1年以上 養成施設 51.7%※3
    4 栄養士 2年以上 養成施設 N/A※4
    5 准看護師 2年以上 養成施設 98.8%※5
    6 理・美容師 2年以上 養成施設 85.8%※6
    7 介護福祉士 2年以上 養成施設 73.7%※7
    8 保育士 2年以上 養成施設 22.8%※8
    9 歯科衛生士 3年以上 養成施設 96.2%※9
    10 看護師 3年以上 養成施設 89.3%※10
    11 理学療法士 3年以上 養成施設 85.8%※11
    12 作業療法士 3年以上 養成施設 71.3%※12
    13 薬剤師 6年以上 大学 70.9%※12

    出典 ※1登録販売者 介護の資格最短net
    出典 ※2調理師 全国調理師養成施設協会
    出典 ※3製菓衛生師 東京都福祉保健局
    出典 ※4栄養士 厚生労働省
    出典 ※5准看護師 厚生労働省
    出典 ※6理・美容師 理美容ニュース
    出典 ※7介護福祉士厚生労働省
    出典 ※8保育士 厚生労働省
    出典 ※9歯科衛生士 厚生労働省
    出典 ※10看護師 厚生労働省
    出典 ※11 理学療法士、作業療法士 厚生労働省
    出典 ※12薬剤師 厚生労働省

    2-4.経済的支援ランキング

    シングルマザー(母子家庭)が資格を取得する際の支援・手当として、「高等職業訓練促進給付金等事業」があります。具体的には、各都道府県によって対象が異なりますが、例えば東京都の場合は看護師・准看護師・介護福祉士・保育士・理学療法士・作業療法士・保健師・助産師・理容師・美容師・歯科衛生士・製菓衛生師・調理師等の資格を取得するために1年以上養成機関で修業する場合、修業期間中の生活費の負担軽減のために、「高等職業訓練促進給付金」が支援・手当として支給されるとともに、入学金の負担軽減のため、「高等職業訓練修了支援給付金」が支給されます。
    なお、その支給額とその期間は以下の通り。

    支援金 金額 支給期間
    高等職業訓練促進給付金 月額100,000(市町村民税非課税世帯)
    月額70,500(市町村民税非課税世帯)
    修行期間の全期間(上限3年)
    高等職業訓練修了支援給付金 50,000(市町村民税非課税世帯)
    25,000(市町村民税非課税世帯)
    修了後に支給

    また、今回の調査対象の資格における支援・手当対象の有無について、複数自治体で調査し、どこの自治体においても受けやすい資格順にランキングにしました。ご覧になっていただければわかりますがその自治体により対象は異なるのでお住いの自治体にお問い合わせを必ずお願いいたします。

    順位 資格 札幌市 品川区 名古屋市 大阪市 福岡市
    1 看護師 対象 対象 対象 対象 対象
    1 介護福祉士 対象 対象 対象 対象 対象
    1 作業療法士 対象 対象 対象 対象 対象
    1 保育士 対象 対象 対象 対象 対象
    1 理学療法士 対象 対象 対象 対象 対象
    6 歯科衛生士 対象 対象 対象外 対象 対象
    6 准看護師 対象 対象 対象 対象 対象外
    6 理・美容師 対象 対象 対象 対象外 対象
    6 製菓衛生師 対象 対象 対象 対象外 対象
    6 調理師 対象 対象 対象 対象外 対象
    11 栄養士 対象 対象外 対象外 対象外 対象外
    13 登録販売者 対象外 対象外 対象外 対象外 対象外
    13 薬剤師 対象外 対象外 対象外 対象外 対象外
    出典 品川区ホームページ:
    出典 名古屋市ホームページ:
    出典 札幌市ホームページ:
    出典 福岡市ホームページ:
    出典 大阪市ホームページ:

    2-5.資格保有者の声ランキング

    次に資格の種類別に、実際のシングルマザー(母子家庭)における資格保有者にその資格が役立っているかどうかを聞いたアンケート結果が、厚生労働省の調査にありましたのでそれをまとめました。
    作業療法士、看護婦、准看護婦、介護福祉士などは役立っているという割合が高い一方で、調理師などは役立っている割合が比較的低い状況になっています。
    役立っているの定義がやや曖昧であるものの、恐らくは保有資格を活かした仕事についているか、ついていないか、ということだと考えられるのでこれだけで判断は難しいですが参考までに記載します。

    順位 資格名 保有者数※1 役に立っている 役に立っていない 不明
    1 作業療法士 4 100% 0% 0%
    2 看護師 76 97% 1% 1%
    3 准看護師 51 94% 2% 4%
    4 介護福祉士 101 89% 8% 3%
    5 理・美容師 38 74% 24% 3%
    6 理学療法士 3 67% 33% 0%
    7 栄養士 21 62% 38% 0%
    8 保育士 81 62% 33% 5%
    9 調理師 47 45% 53% 2%

    出典:厚生労働省 平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告

    ※1 : 厚生労働省における調査の対象となった1,032人のうち、当記事で調査対象とした資格を持っていた人の数

    2-6.総合ランキング

    今までの5つのランキングについて、それぞれにポイントを付与し合計し平均の上その平均値の高い順に総合ランキングとして一覧にしました。

    第1位:看護師
    第2位:准看護師
    第3位:介護福祉士
    第4位:保育士
    第5位:理・美容師
    第6位:作業療法士
    第7位:理学療法士
    第8位:栄養士
    第9位:調理師
    第10位:歯科衛生士
    第11位:登録販売者
    第12位:薬剤師
    第13位:製菓衛生士

    看護師が1位にランク。その給料、求人数、シングルマザー(母子家庭)の方々の声などで評価が高い一方で、養成施設に通い3年かかるところでその期間が比較的かかることがデメリットとしてあげられます。また、看護師については夜勤などもありその働き方とのバランスで検討が必要そうです。
    2位は准看護師でした。給与面などでは看護師に劣るものの、その取得に必要な期間が2年と看護師に比べ低いのは特徴です。
    3位は介護福祉士。給与が上位2つと比較して低いものの、今後の需要やその取得難易度から3位となりました。
    12位の薬剤師などは給料は高いものの、その取得に際し大学への通学が6年必要でその難易度の高さからその順位となっています。

    3.まとめ

    全体を通じてですが当ランキングは外部に公開されているデータからまとめたものです。これはあくまでも参考に、実際の検討に際しては自分の望む働き方や給料などを考え、養成施設などへ話を聞いた上で、検討されることをお勧めいたします。

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