シングルマザー(母子家庭)におすすめの習い事と費用について徹底解説

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シングルマザー(母子家庭)におすすめの習い事と費用について徹底解説

シングルマザー(母子家庭)も夫婦で子育てをする一般家庭の方も、「子どもにより良い教育を与えたい」という気持ちは同じだと思います。
年々日本の出生率が低くなっている今、等しく教育の機会を与えられている日本において、習い事が子どもの自信、そして子どもの将来の選択肢を増やすために必要だと考えている方も多いでしょう。

今回は、シングルマザー(母子家庭)の方向けにみんながやっている習い事や習い事にかかる費用、そしてシングルマザー(母子家庭)の方が習い事をさせるときに考慮するべきことなどについてご紹介します。



1.みんなはなぜ、どんな習い事をさせているのか

    

まず初めに、現代の日本の習い事事情について確認していきましょう。

1-1.習い事をしている子どもの割合

まずは日本全体で、どれくらいの子どもが習い事をしているかを見てみます。2021年の学研教育総合研究所の調査によると、なんと75.2%の小学生が習い事をしているという結果になりました。

(表)年度別 小学生の習い事割合の推移(単位:%)
習い事をしている 習い事をしていない
2019年8月 80.4 19.6
2020年8月 78.7 21.3
2021年8月 75.2 24.8
出典: 学研教育総合研究所 小学生白書Web版

2019年の調査から見ると年々習い事をしている子どもは減っているように見えますが、これは新型コロナウイルスの影響などが考えられます。今まで何かしらの習い事をしていたとしても、コロナに感染するリスクがあるからと習い事を辞めた家庭も多いと思います。

学研教育総合研究所の1989年調査によると、何かしらの習い事に行っていると答えた子どもの割合は当時39.1%だったため、平成から令和にかけて習い事をする小学生の割合は倍になりました。
75.2%の子どもが習い事をしているということは、クラスの4人に3人が何かしらの習い事をしているということになります。

1-2.どんな習い事をしているのか

続いて、日本の子どもたちがどんな習い事をしているのか見てみましょう。

(表)男女別 小学生の習い事(単位:%)
男子 女子 全体
水泳 27.5 23.8 25.7
受験のための塾・学校の補習のための塾 18.8 18.5 18.7
通信教育 17.0 13.7 15.3
英語塾・英会話教室 12.2 16.5 14.3
音楽教室 7.2 19.5 13.3
習字・書道 7.0 12.5 9.8
体操教室 5.5 7.7 6.6
サッカー・フットサル 11.8 1.0 6.4
そろばん 6.2 6.2 6.2
ダンス(バレエ以外) 1.5 7.2 4.3
その他のスポーツ 5.2 3.2 4.2
武道 5.0 2.2 3.6
硬式野球・軟式野球・ソフトボール 5.0 0.5 2.8
バレエ 0.2 4.3 2.3
武道 5.0 2.2 3.6
プログラミング・ロボット教室 3.0 0.8 1.9
バスケットボール 2.0 1.2 1.6
絵画教室・造形教室 0.3 1.7 1.0
プログラミング、動画制作以外のPCスキル 1.0 0.5 0.8
ボルダリング 0.2 0.3 0.3
演劇 0.2 0.3 0.3
将棋・囲碁 0.5 0.2 0.3
趣味(手芸・料理など) 0.3 0.2 0.3
ゴルフ * 0.3 0.2
スケート 0.2 0.2 0.2
動画制作・編集 * 0.2 0.1
その他 2.7 2.7 2.7
学校以外で行っている習い事はない 25.7 23.8 24.8
出典: 学研教育総合研究所 小学生白書Web版2021年8月調査

小学生の習い事で1番人気なのは「水泳」という結果になりました。学研教育総合研究所の調査によると、水泳はここ数年連続して首位を取っている今人気の習い事です。特に低学年から中学年の人気が高く、なんと計算上小学1年生〜3年生までの約3割が水泳を習っているという結果になりました。

そして小学校高学年になるにつれて、塾に通う子どもが増えています。これは中学受験を受ける子どもが習っていることが考えられます。

表からもわかる通り子どもの習い事は、主に3つの分野に分けることができます。
1. スポーツ系分野
2. 勉強系分野
3. 芸術系分野

学年や子どもの興味・向き不向きなど、さまざまな前提を踏まえた上で習い事を選べるといいでしょう。

1-3.なぜ習い事をしているのかか

親が子どもに習い事をさせるのには、さまざまな理由があります。
● 子どもの好きなこと・得意なことを増やしたい
● 学校の授業の役に立ちアドバンテージを取れる
● 生活にメリハリがつく
● 体力づくりや運動能力向上に役立ちそうだから
● 子どもがやりたがったから
● 子どもの将来のため
● 苦手の克服
● 集団生活をする上でのマナーを学ぶため
● 色々な経験をさせてあげたいから
● 協調性を養うため

大人の習い事とは違い、習い事を通じて何かしらのスキルを身につけるだけではなく、集団生活や協調性などの社会において重要なコミュニケーションを身に着けることを目的としている方も多いと思います。

もちろんケースバイケースになってしまいますが、学校生活だけではなく習い事を通じて一歩成長する子どもも多いでしょう。

2.習い事にかかる費用

ではここからは、シングルマザー(母子家庭)の方が特に気になるであろう習い事にかかる費用についてご紹介します。

少しセンシティブな内容にはなりますが、夫婦で子育てをする一般家庭の方と比べて平均年収が低い傾向にあるシングルマザー(母子家庭)の方々は、習い事をさせたくても費用のことが頭にあると思います。この記事では文部科学省の調査をもとに、子どもの習い事の平均費用を年別・月別にまとめてみました。

文部科学省の調査による子供の習い事の費用は、以下の通りとなっています。

(表)学校種別 1年間当たりの学校外活動費の費用(単位:円)
公立 私立
習い事代 塾・家庭教師代 合計 習い事代 塾・家庭教師代 合計
未就学児 61,331 22,564 83,895 117,429 48,229 165,658
小学校 131,982 82,469 214,451 298,504 348,385 646,889
中学校 62,902 243,589 306,491 110,918 220,346 331,264
高校 29,018 147,875 176,893 56,915 193,945 250,860

(表)学校種別 月当たりの学校外活動費の費用(単位:円)
公立 私立
習い事代 塾・家庭教師代 合計 習い事代 塾・家庭教師代 合計
未就学児 5,110 1,880 6,990 9,785 4,019 13,804
小学校 10,998 6,872 17,870 24,875 29,032 53,907
中学校 5,241 20,299 25,540 9,243 18,362 27,605
高校 2,418 12,322 14,740 4,742 16,162 20,904

出典: 平成30年度 子供の学習費調査

 子どもの習い事にかかる費用は、公立に通う子どもよりも私立に通う子どもの方が高くなる傾向があり、公立未就学児の子どもでも年間で8万円以上という結果になりました。

最も高い結果になったのが私立学校に通う小学生で年間平均64万円以上、これは月平均で5万円以上ということになります。
公立の学校だけを見ると小学生までは習い事代の費用が高く、中学生以上になると受験があるため塾・家庭教師代が高くなるという傾向になりました。

公立の小学生の習い事の平均費用は年間約13万円なので、月平均にすると1万円強が習い事にかける費用の相場となります。現在小学生の子どもがいるシングルマザー(母子家庭)の方は、習い事の費用として月1万円程度が予算だと考えてよさそうです。

3.シングルマザー(母子家庭)が習い事をさせる時に考慮すべきこと

    

シングルマザー(母子家庭)が子どもに習い事をさせる時、いくつか考慮するべきことがあるのでご紹介します。
一般的な夫婦家庭と同じポイントもあれば、シングルマザー(母子家庭)だからこそ考慮するべき点もありますので、習い事を選ぶ際に参考にしてみてください。

3-1.子どもが興味を持っているか

シングルマザー(母子家庭)でも、一般の夫婦家庭でも、子どもの習い事を選ぶときに最も重要なのが「子どもの興味」です。

もしかしたら今この記事をご覧になっているあなたは「〇〇をやらせたい」と考えているかもしれません。
しかし、子どもの意思を考慮せず親が習い事を決めてしまった場合、すぐに辞めてしまうかもしれません。
子どもがやりたいと思っていることや、日常生活を送る上で向いていそうなことや楽しめそうな習い事を考えてあげて、おすすめしてあげるといいと思います。

1つ注意点としては「〇〇君がやってるから僕もやりたい!」というパターンです。この場合は最初興味を持っていると思ってしまいますが、やってみたら好きじゃなかったということがあります。

子どもが本当に興味を持っているのか、それをよく見てよく聞いて判断してあげましょう。

3-2.目的をはっきりさせる

習い事を選ぶ上で、始める前に「なんのために習い事をするのか」という目的をはっきりさせておくことも大事です。

子どもに習い事をさせる時の失敗例は、主に2つあります。
1. 子どもがやりたくないことをさせてしまう
2. やりたくない習い事をずるずる続けてしまう

目的をはっきりさせておかないと、ずるずる続けてしまうことになるのです。
体力の向上なのか、協調性を養いたいのか、授業に役立つことを学んで自信をつけたいのかなど、あらかじめ目的を決めた上で子どもの習い事を選ぶことをおすすめします。

3-3.送迎などの負担の低さ

シングルマザー(母子家庭)が子どもに習い事をさせる上で見落としがちなのが、習い事は意外にも親に負担がかかる場合が多いという点です。

この記事では習い事をさせる際の親の負担として、代表的なものをいくつかご紹介します。

1. 送迎
まず最初が送迎です。シングルマザー(母子家庭)の場合、母親が正社員もしくはフルタイムで働いているというパターンも多いと思います。小学校高学年にもなればある程度の距離なら1人で通うこともできるでしょう。しかし、低学年以下の年齢だったり習い事までの距離が遠いと送迎がネックになることも多いです。急な残業などで、突然送迎ができなくなるなどのトラブルもあるかもしれません。ですから、送迎バスがある習い事だったり、1人で歩いて行ける距離にあるものだったり、土日など送迎がしやすい曜日の習い事を選ぶと良いでしょう。

2. 費用
次が費用です。先ほど習い事の費用について紹介しましたが、小学生の習い事の平均費用は月額で1万円強でした。ただそれはあくまで平均であり、お近くの習い事を調べてみると3,000円や5,000円などの習い事もたくさんあると思います。その金額を見て安いと思うかもしれませんが、1つ注意が必要です。それが月謝以外にかかる費用です。例えばサッカーを習う場合は、月謝以外にもユニフォームやスパイクなどの道具にもお金がかかります。月謝だけではないことに注意しなければなりません。

3. 保護者の参加が少ない or ない
習い事の中には、保護者の積極的な参加を求められるものがあります。主にスポーツ系の習い事に多いです。例えば野球を習う場合、お茶当番・テント張り・車出し・土日の試合会場への送迎などが、当番制で回ってくるチームもあります。仕事や育児で忙しいシングルマザー(母子家庭)にとっては、つらいと感じる人もいるでしょう。スポーツ系の習い事をさせたい時は、どれくらい保護者の参加を求められるのか事前に確認することをおすすめします。

このように、シングルマザー(母子家庭)ならではの考慮すべき点がいくつかあります。子どもが何をやりたいかも大事ですが、母親にとっても無理のない範囲で習い事を選びましょう。

3-4.安心感

シングルマザー(母子家庭)にとっては習い事を選ぶ際に安心感というのも重要な点です。

例えば、家から近い学校で行われる習い事であれば、1人で歩いて行くとしても同じ通学路を使うことになるでしょうから不安は少ないと思います。
他にも、子どもの友達やママ友の子どもがやっているものと同じ習い事をすれば、急な残業などがあった際に一時的に子どもを預かってもらうこともできるでしょう。

負担の低さの内容と被る部分もありますが、シングルマザー(母子家庭)は母親1人の負担が大きくなってしまいます。母親にとって、なるべく安心できる習い事を選ぶのも1つのポイントです。

4.シングルマザー(母子家庭)におすすめの習い事

ここからは、上記のシングルマザー(母子家庭)が習い事を選ぶ際に考慮すべき点を踏まえた上で、おすすめの習い事についてご紹介します。

4-1.進研ゼミなどの通信教育

まず初めにご紹介するのが、進研ゼミなどの自宅でできる通信教育系の習い事です。おすすめする理由は主に3つあります。
1. 自宅でできるから送迎が必要ない
2. 塾と比べて費用が安い
3. 保護者の参加が少ない

先述した考慮するべき点を全て満たしているのが、この通信教育です。
しかし、良い点ばかりではなく注意しなければならない点もあります。一見よさそうに見える通信教育ですが、塾や家庭教師と違い勉強するかどうかは全て子どもにかかっているという点です。

1人でも勉強ができる子なら良いのですが、そうではなくなかなか勉強を楽しめない子どもも多いでしょう。
ですから、通信教育を始めてみたはいいもののなかなか勉強が進まないという状態にならないためにも、母親が一緒に勉強してあげるなどして手伝ってあげる必要があるかもしれません。

4-2.家から近い場所にある習い事

次にご紹介するのが、家から近い場所でできる習い事です。これはシングルマザー(母子家庭)にとって送迎の問題をクリアすることができます。
子どもが1人で習い事に通えるようになれば、母親が毎回送り迎えをする必要はなく、負担も少なくなります。

家でやっているピアノ教室や書道教室などもありますから、送迎の面がネックなのであれば家から近い場所で探してみるのも1つの手です。

4-3.学校で行われるスポーツ教室

野球・サッカー・バスケットボール・バレーボールなど、小学校ではさまざまな習い事教室が開催されています。

学校で行われるスポーツ教室であれば、送迎面を気にしなくていいことがメリットです。
普段使っている通学路と同じ道で習いに行けるので安心感もありますし、同じ学校の友達や違う学年の子と知り合うこともできるので、協調性が養われるというメリットもあります。

しかし、この学校で行われるスポーツ教室にもデメリットがあります。それは上記でも紹介した通り、スポーツ教室ならではの保護者の参加です。
習い事を始める前にお茶出しやテント張りなどの、保護者が協力しなければならない部分を確認するようにしましょう。

4-4.送迎バスサービスがあるスポーツ教室

最後におすすめするのが、送迎バスがあるスポーツ教室です。

子どもがやりたい習い事が、家の近くにないという場合ももちろんあると思います。その際送迎の面で不安になると思いますが、スポーツ教室の中には無料の送迎バスサービスがある習い事があります。
スイミングスクールやテニススクールなど、無料の送迎バスを利用することができれば、シングルマザー(母子家庭)でも負担が少なく習い事を続けることができるのでおすすめです。

5.習い事をする上での公的支援制度など

ここまで、シングルマザー(母子家庭)におすすめの習い事をご紹介してきましたが、経済的・時間的な理由で子どもを習い事に通わせるのが難しいという方もいるでしょう。

そんな時は、自治体の公的支援制度などを利用するのがおすすめです。
例えば、千葉市・千葉県南房総市・渋谷区・国立市・大阪市・佐賀県上峰町・那覇市の全国7自治体では「スタディクーポン事業」という支援を行っています。
これは登録された学習塾や習い事で利用できるクーポンのことで、国立市が行っている「くにたちスタディクーポン」では以下の額が提供されています。

金額
小学生・中学1・2年生 10万円
高校1・2年生 15万円
中学3年生・高校3年生 20万円
出典:公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン

他にも、東京都では受験生チャレンジ支援貸付事業を行っています。これは中学3年生・高校3年生を対象に、塾費用や受験料の貸付を無利子で行い、高校・大学等に入学した場合返済が免除されるという嬉しい制度です。

貸付の種類を以下の表にまとめておきました。
貸付対象 貸付限度額 貸付の範囲
学習塾等受講料 20万円(上限) 対象となる学習塾等の費用
受験料(中学3年生またはこれに準じる方) 2万7,400円(上限) 対象となる高等学校等の受験料
※1度で4回分の受験料まで貸付できます。
1回分の受験料の上限は2万3千円。
受験料(高校3年生またはこれに準じる方) 8万円(上限) 対象となる大学等の受験料

このように、自治体によっては習い事に対する支援制度が充実していますので、ホームページを確認するなどして、積極的に利用してみてください。

6.まとめ | 子供がやりたいことを公的支援制度を利用しながらできる範囲でサポートしよう

ここまで、習い事にかかる費用やシングルマザー(母子家庭)が習い事をさせる際に考慮するべきことなどについてご紹介してきました。

シングルマザー(母子家庭)にとって子どもに習い事をさせる際、経済的な面や送迎の面などさまざまな点を考慮しなければなりません。
それを踏まえた上で、子どもがやりたいことをできる範囲でサポートしてあげることが子どもの将来のためになると思います。

自治体の公的支援制度などを上手に利用しながら、無理のない範囲で習い事を選んでみてください。

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